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zoom RSS 猫の『犬フィラリア症』

<<   作成日時 : 2017/05/03 11:35   >>

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見出しを読んで、間違ってる!と思った方も多いことでしょう。
でも>、『猫の犬フィラリア症』</span>で正解なのです。
わんちゃんの飼い主さんなら、フィラリア症は怖い病気として多くの方が認識していると思いますが、
ネコちゃんの飼い主さんの中では、まだまだ知名度の低い病気だと思います。
しかし、>>日本のネコちゃんの犬フィラリア感染率は10%ともいわれ、
近年、非常に重要視されている病気です。
これから詳しく述べますが、ネコちゃんの場合、感染が疑われても診断すること自体が難しく、
また感染すると重篤化しやすく、突然死してしまうケースもあるとても恐ろしい病気なのです。
今回は、わんちゃんのケースとも比べながら、『猫の犬フィラリア症』について、お話したいと思います。

犬フィラリアに感染した蚊の吸血によって感染がおこるのは、犬も猫も一緒です。
猫の血管内に侵入したフィラリア幼虫は、猫自身の異物を排除する働き(免疫・拒絶反応)により、その多くが死滅します。
その際に、多くの炎症物質が活性化し、主に肺で炎症をおこし、急性の呼吸器障害を引き起こします。

犬の場合には、血管内に侵入した幼虫は、犬の免疫反応を上手にかいくぐって心臓に達し、そこで成虫となります。
多数寄生した場合には、血液を全身に送る心肺機能が衰え、犬は慢性心不全の症状を示すようになります。
『犬フィラリア』という名前のとおり、この寄生虫は犬に寄生するために進化してきました。
すぐに犬が死んでしまってはフィラリアは子孫を残すことができないので、
犬には大きなダメージを与えないようにしているのです。
しかし猫に侵入したフィラリアは、本人(フィラリア)としても想定外なのでしょう。
簡単にやっつけられてしまいます。
猫の側からみると命をかけてフィラリアと戦い、
結果として重大なダメージをうけ、突然死に至ることもあるということなのです。
運のよいフィラリア幼虫が猫の心臓に達して成虫になった場合にも、
成虫が出す排泄物などに強い拒絶反応をおこし、やはり死に至った猫の例が、近年続けて報告されています。

猫ではもう一つ、問題となることがあります。
それは、猫がフィラリアに感染しているかどうかを証明するのが難しいということです。
犬ではフィラリアの抗原検査が確立されており、
数滴の血液で短時間に感染の有無を確認することができます。
感染がわかれば、地道な投薬治療で、フィラリアを駆虫していくことができます。
しかし、猫では感染を確認する検査が確立されておらず、そもそも急激に症状が悪化してしまうので、
一般の病院で『猫の犬フィラリア症』と診断されることはほとんどないと思っていただいてよいかと思います。

診断も難しく、治療もなかなか間に合わない、となると、
猫では犬以上に予防が大切ということになります。
猫では背中に垂らすタイプのスポット剤が何種類かあり、
ネコちゃんの生活環境などによって選んでいただいています。
犬と同様、5月末(蚊の発生1ヶ月後)から11月末(蚊の発生終息1ヶ月後)まで投薬が必要です。
蚊が出始めてからの投薬で間に合いますので、
わんちゃんだけでなくねこちゃんでも
『蚊が出始めたらフィラリア予防!』と覚えておいてくださいね☆

どうぶつ病院だより 2017年3月号より

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